海外ETF分析:BNDは安定感抜群のおすすめ米国総合債券ETF
さて今回は株式ではなく、債券について。 BND(バンガード・米国トータル債券市場ETF )について見ていきたいと思います。
債券ETFの中でもとりわけ安定感のあるBND。 私のポートフォリオの約24%を占め、銘柄別の保有率では堂々のトップでした。
それでは詳しく見ていきましょう。
BNDの概要
BND(バンガード・米国トータル債券市場ETF)は、米国における残存期間1年以上の投資適格債券のパフォーマンスを測定する「ブルームバーグ・バークレイズ米国総合浮動調整インデックス」への連動を目指したETFです。
保有債券の平均残存期間は8.4年程度と、期間的な分類で言えば中期債券ETFといったところですね。
トータル債券というだけあって、様々な種類の債券(国債、社債、モーゲージ債、米国以外のドル建て債など)で構成されています。
経費率は0.05%と安定のバンガードクオリティです。
直近のパフォーマンス
(チャートはYahoo financeより引用)
直近10年のチャートです。赤線がBND、青線がS&P500です。
BNDを含む債券の魅力は、何といってもそのボラティリティの低さ。2008年のリーマンショック時にもほとんど下落していません。
このリスクの低さを利用して、株式ポートフォリオに債券を一定割合織り交ぜて、リスクあたりリターンを向上させるのが債券の有効な利用方法かと思います。
配当実績
分配金は2008年から減少傾向です。分配金の推移と米国10年債利回りの推移が結構似た形をしていますので、金利の下落によってより低い債券利回りが受容された結果なのかな?と推測してみます。
現在の分配金利回りは2.65%程度。毎月1回実施されます。
格付別構成比率
債券格付 | 比率 |
---|---|
U.S. Government | 63.90% |
Aaa | 5.90% |
Aa | 3.40% |
A | 12.30% |
Baa | 14.50% |
< Baa | 0.00% |
Total | 100.00% |
債券なので一応格付け比率もチェック。政府系債券が6割以上ですね。格付けBaa以上の比較的安全性の高い投資適格債で構成されています。
まとめ
債券は長期的に見れば株式にリターンで劣ると言われています。また現在米国では政策金利を引き上げている最中であり、金利が上がれば債券価格は下落するため、現在の市場環境で債券を持つことを疑問視する向きもあると思います。
それでもポートフォリオの安定性を上昇させるために債券は明らかな力を持っています。 その債券の中でもとりわけ安定感のあるBNDは、ポートフォリオの中核に置いてもよいETFであると考えています。
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米国のほぼ全銘柄に投資出来るETFです。債券は株式と組み合わせてこそ真価を発揮すると考えています。