海外ETF分析:VOO、IVVはS&P500連動のド定番米国株式ETF
今回はVOO(バンガード・S&P500ETF)とIVV(iシェアーズ・コアS&P500ETF)の2つのS&P500ETFについてです。
VOO、IVVの特徴
世界中で買われている最もスタンダードなETF
アメリカを代表する超有力企業500社に投資出来る
それでは、詳しく見ていきましょう。
VOO、IVVの概要
VOO(バンガード・S&P500ETF)、IVV(iシェアーズ・コアS&P500ETF)はアメリカを代表する500社の株式で構成されたS&P500指数への連動を目指したETFです。
米国の代表的な株価指数としてはNYダウ・S&P500・NASDAQの3つが挙げられます。S&P500は米国株全体の時価総額の80%を網羅していると言われており、3者の中では米国経済を最も正確に反映した指数と言えます。
米国経済はITバブルやリーマンショックを経験しなから現在まで力強く成長し続けており、それを反映したS&P500連動型ETFは世界で最もスタンダードなETFです。バンガード社のVOOは約10兆円、ブラックロック社のIVVは約16兆円の純資産残高を誇ります。
経費率はVOO、IVVともに0.04%です。純資産が10兆円規模の巨大ETFだからこそ実現可能な低経費率です。
ちなみにスパイダーズのS&P500ETFであるSPYが世界最大規模のETFです。
ただしこちらは経費率が0.09%と少々お高いため、これから購入を考える人はVOOかIVVの2択で良いでしょう。
直近のパフォーマンス
(チャートはYahoo financeより引用)
直近10年のチャートです。赤線がVOO、青線がIVV、黄線が比較用にVT(全世界株式ETF)です。(一応VOOとIVV両方表示してみましたが、同じ指数に連動しているのでチャートは完全に重なっています)
ここ10年間は米国の独走状態で、全世界株を引き離して圧倒的なパフォーマンスを見せています。
注目すべきは2008年のリーマンショック後です。米国発の金融危機でありながらアメリカはいち早く立ち直っています。
配当実績
2009年からの増配率はなかなかのものですね。
現時点の分配金利回りは約1.83%と低めです。
これは現在の米国株高が主因ですが、配当ではなく自社株買いによって株主還元を行う比率が増えたことも一因かもしれません。
組入上位銘柄(18年6月4日時点、上位30位まで)
順位 | 銘柄名 | 比率 |
1 | APPLE INC | 4.14% |
2 | MICROSOFT CORP | 3.33% |
3 | AMAZON COM INC | 2.84% |
4 | FACEBOOK CLASS A INC | 1.97% |
5 | JPMORGAN CHASE & CO | 1.58% |
6 | BERKSHIRE HATHAWAY INC CLASS B | 1.56% |
7 | ALPHABET INC CLASS C | 1.47% |
8 | ALPHABET INC CLASS A | 1.46% |
9 | EXXON MOBIL CORP | 1.46% |
10 | JOHNSON & JOHNSON | 1.30% |
11 | BANK OF AMERICA CORP | 1.20% |
12 | INTEL CORPORATION CORP | 1.13% |
13 | WELLS FARGO | 1.02% |
14 | VISA INC CLASS A | 1.02% |
15 | UNITEDHEALTH GROUP INC | 1.01% |
16 | CHEVRON CORP | 0.99% |
17 | HOME DEPOT INC | 0.95% |
18 | PFIZER INC | 0.92% |
19 | CISCO SYSTEMS INC | 0.89% |
20 | BOEING | 0.85% |
21 | AT&T INC | 0.85% |
22 | VERIZON COMMUNICATIONS INC | 0.84% |
23 | PROCTER & GAMBLE | 0.79% |
24 | MASTERCARD INC CLASS A | 0.78% |
25 | CITIGROUP INC | 0.74% |
26 | MERCK & CO INC | 0.71% |
27 | COCA-COLA | 0.71% |
28 | NVIDIA CORP | 0.68% |
29 | ABBVIE INC | 0.67% |
30 | DOWDUPONT INC | 0.67% |
アップル、インテル、VISA、コカ・コーラなどなど、米国株に触ったことのない方でも知っているような銘柄が沢山ありますね。
このように米国株のトップ銘柄は世界中に根を生やしたグローバル企業が多く、わざわざ世界中の株式に分散せずとも米国株だけで十分に世界の成長を取り込めると考え、米国集中投資をする方もいるほどです。
S&P500指数は定期的に入れ替えがあり、最近は合併により空いた1枠にtwitterが入ることが決定したようです。
このように常に優れた銘柄が採用されていく為、S&P500ETFを持ち続けるだけで米国の最先端の会社の利益を享受できる点も大きな魅力ですね。
ただしS&P500指数が有名過ぎるため、採用が決まった瞬間に採用銘柄が高騰してしまい、割高な状態で組み入れられてしまうといった話も・・・
まとめ
以上のように、S&P500ETFは海外株式ETFの標準とも言える存在であり、常に投資家の最良の投資先の一つであると言っても過言ではありません。
ここ10年間のリターンを今後10年で望むのは流石に酷に思えますが、超長期的には投資家を後悔させないリターンをもたらしてくれるでしょう。