投資初心者が「正しい資産運用」に辿り着く難易度ってかなり高いと思う
例えばほとんど知識が無い人が、これから投資を始めよう!と一念発起したとします。
きっかけとしては、
「将来何となく不安だな・・・」
「通帳記帳したら金利8円付いてるよ。8円って・・・」
などなど色々あると思います。
投資を始めようと思ったAさんはまず投資の始め方についてどこかから情報を仕入れるのでしょうが、ここに大きな関門があります。
どの入り口を選ぶかによって、その人の投資ライフは決定的に違う方向へ進むと思うのです。
あまりにも身近に潜む罠
最悪な選択肢の一つが、馴染みのある銀行や郵便窓口で資産運用の相談をすることだと思います。
専門家に相談することは大抵のケースでは正しいですが、資産運用においては命取り。何故なら販売担当者は大抵資産運用の専門家ではなく、金融商品販売のプロだからです。
銀行は顧客が投資信託等を購入した際の手数料によって成り立っているため、顧客が利益を出すか否かはどうしても二の次となり、無意味に複雑で高手数料の金融商品を熱心に販売します。
銀行にわざわざ相談に行くような投資初心者が、プロの営業トークを受けながら商品の良し悪しを見分けるのは難しいでしょう。
短期トレーダー製造装置
Bさんは街の本屋さんで投資関連の雑誌や本を探すかもしれませんが、これも正しい投資に辿り着くのは容易ではありません。
試しに投資系の雑誌を見てみましょう。
- 今日の株価見通し、今月の株主優待、今年のアナリスト予測…
- あるいは注目の高業績株、10倍になる株、etc…
そんな言葉が常に表紙には踊っているはずです。
これらはいずれも短期的なトレードを繰り返す投機家を生み出すコンテンツであり、効率的な資産形成を手助けするものではありません。
中にはトレードで成功する人もいるでしょうが、どちらかと言えば少数派に部類されるでよう。
雑誌以外の書籍の中には優れた本も多くありますが、テクニカル分析やトレードの極意といったような小手先のテクニックを解説するだけの本も山ほどあり、この良し悪しの判断も初心者には難易度が高いように思えます。
どうやって正しい資産運用を見つけるのか
ところで「正しい資産運用」が何かというのは、人によってリスク許容度やそもそもの好みの違いもあり、一概には言えないかと思います。
再現性のある正しい資産運用のひとつは世界中の株式にインデックス投資をして長期間保有し続けることでしょう。
しかし、「世界中に分散投資をして長期保有しよう」なんて言葉は自分から積極的に探さなければなかなか出てくることはありません。
これはある意味では当然のことではあります。例えば毎日やっている投資情報系のラジオや週刊雑誌で、「分散して長期投資しよう!」と延々と言い続ける訳にもいきません。何より面白くないし、誰も見てくれなくなってしまいます。
それよりは、10倍になる株の見つけ方といったような夢のありそうな記事を人は求めてしまうのでしょう。
そういった意味でiDeCoやつみたてNISAといった長期投資を推奨する制度の露出が増えてきたことは素晴らしいことだと思います。
私も超微力ながら、良いと思える資産運用方法についてブログを通じて紹介していければと思っています。