芝野虎丸七段の溢れる魅力について語りたい【囲碁】
先日、大変嬉しいニュースがありました。
弱冠18歳の日本の新鋭、芝野虎丸七段が、世界ランク2位の中国棋士柯潔九段を破って日中竜星戦初勝利を日本にもたらしたのです。
日中竜星戦、芝野虎丸七段、柯潔九段に勝利しました!#囲碁 #日本棋院 pic.twitter.com/O8IaiG2dsG
— 日本棋院@5月4日世界アマ開幕 (@Nihonkiin_pr) 2018年4月29日
私の好きな国内棋士ランク堂々1位、芝野虎丸七段の凄いところ。
- すごくつよい
- 可愛い
この二点に絞って、虎丸君の魅力に迫ってみましょう。
すごくつよい!
まずは昨年の成績がこちら。
66局53勝13敗
最多対局数、最多勝、連勝賞(16連勝)
※日本棋院HPより引用
はい、めっちゃ強いです。沢村賞確実ですね。
ちなみに最高勝率賞も一位の許家元七段と数厘差で惜しくも四冠独占を逃しました。
また昨年は竜星戦を史上最年少で優勝しています。
竜星戦は七大タイトルにこそ含まれないものの、歴とした全棋士参加型の棋戦です。
これにより当時三段だった虎丸君は規定により七段へ飛び級し、また冒頭の日中竜星戦への出場権を獲得したのです。
張栩九段も思わず苦笑いした妥協の無さ
私の印象に強く残っているのは、昨年のNHK杯、張栩九段との一局の終盤の一場面。
かなり大きなコウ争いをしていたのですが、張栩九段のコウ材が切れてしまい、やむなくコウを譲りました。
コウを解消すれば虎丸君の優勢という状況で、解説陣もこれで一段落…とほっと一息つきました。
ところが虎丸君、コウを継がずに他の大きなヨセを打つのです(;'∀')
恐らくもう少し解消を先伸ばしにしてもコウには勝てるとの判断でしょうが、時間のない中でその決断は簡単ではありません。
その後もなかなかコウを継がない虎丸君に、ついに対局相手の張栩九段が笑いだしてしまいました。
(結局30手くらい進行して、やっとコウを解消してくれました)
容易に妥協した手を打たない、虎丸君に対する何かを感じた人は多かったと思います。
可愛い!!
しかし、その強さも虎丸君の魅力のひとつにすぎない。
まずはこれを見て欲しい。
日本のトップ棋士の一人、高尾九段のブログ記事での一幕である。
『さて、竜星戦の打ち上げで、無口で有名な芝野虎丸竜星に、恐る恐る声を掛けてみる。
何を話せばいいのか、しばらく考え、
まずは、平凡な質問をしてみた。
高尾「好きな食べものは、なに?」
虎丸「・・・・・・・・・・・・」
虎丸「・・・・・・・・・・・・」
虎丸「・・・・・・・・・・・・」
虎丸「分かりません」
40年間、生きてきて、好きな食べものを、
長考した挙句「分からない」と答える人に、初めて会った。』
・・・可愛いですね。想像してニヤけてしまいます。
虎丸君ははにかみ屋のようで、インタビューを受けているときなど終始恥ずかし気に笑っている。
イベントでも女流棋士にしょっちゅう可愛い可愛いといじられている。その様子も可愛い。
そして、虎丸君の兄である芝野龍之介初段の存在も欠かせない。
ダメなところを克服するために拡散よろしくお願いします。 pic.twitter.com/57AU35lF46
— 芝野龍之介 (@igospicyspy) 2017年8月3日
こんな感じで終始虎丸君のツイートをしまくっている。
兄弟ともども微笑ましい。たまに狂気がほの見える。
現在名人リーグでも快進撃を続ける、魅力たっぷりの虎丸君。
その動向に今後も目が離せません。
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